最後の晩餐は、 消化の良いものにして、普通の夕飯を母と二人で。

28年間生まれ育った家と街を離れることよりも、明日のことでとりあえず頭が一杯。

一ヶ月前は、誰かがカラオケで『秋桜』を歌っているのを聞いただけで、泣けてきた

のに（笑）、イベント主催者の心境で感傷的になっているヒマなどない。それぐらい

の心持ちが、逆にちょうどいい。

9:00　スタジオ撮影開始

起床は4:30。5:50に出発して、7時前にスタジオ入り。長い長い一日の始まり。

でも、不思議と疲れも眠さも全く感じず。きっとものすごいアドレナリン放出量。

終わってどっと疲れが来るかと思いきや、その日の夜に区役所に婚姻届を提出して、

すべてが終わっても結構平気。緊張感で張ったまま、翌朝5時に新婚旅行に出発。

これ、半日でもインターバルを置いていたら、きっと動けなかったと思う…。

4月にしては、暑いくらいの快晴。移動にしても、パーティにしても、屋内の撮影

でさえ、天気が良ければこそのところが、大いにあって。なにより。

10:00　教会に移動して撮影

11:00　挙式

パイプオルガンの音色が響く中、兄と入場して始まった式。司祭の竹内神父のもと、

前週のリハーサル通りに順調に進んで。意外だったのが、その雰囲気。

カトリックの教会での式なんて、粛々と進んで行くものかと思いきや、事前に頂いた

教会の定型の式次第が、参列者参加型で。新郎新婦以外にも、証人、聖書朗読、共同

宣言、などなどたくさんの役があって。

せっかくだから出来るだけ多くの方に参加してもらおうと、式の最中、神父さんの他

にマイクを持ったのは、合計11人。フラワーガールとリングボーイの活躍のほか、

赤ちゃん連れの友人達の様子が、祭壇のガラス一枚向こうのこども部屋にいるのが

ずっと見えていたり、なごやかな空気で。

とはいえ、壇上で誓約書にサインをする時、緊張と、羽のペンの重さで、自分の署名

がガタガタ。主人も横で「キタナイ字だな」と思っていたと後から聞いて（涙）

11:50　パーティ会場に移動

12:20　披露パーティ開始

教会外の階段でご挨拶。ゲストには三々五々移動して頂き、一足早く会場入り。

化粧室でベールを外して、お花をつけて、一人化粧直し。ウェディングドレスでも

入れるスペースもある綺麗な化粧室なんだけど、要するにトイレなので、途中で友

人達がドアを空けてびっくり。そして写真撮影（笑）

パーティのコンセプトは、おもてなしお茶会。お披露目というのも照れくさいし、

式に足を運んで頂いたゲストにゆっくりして頂ければと、司会も立てずマイク持って

二人で進行して。オープンテラスでは同窓会が始まり、ウクレレを弾いてくれた会社

の先輩の周りに子供達が集まり、終始のんびりな立食パーティに仕上がって。

13:40　披露パーティ中締め／新郎新婦のみ壺中庵に移動

14:20　壺中庵に到着

しかし、そういうものだとわかりつつも、一時間は本当にあっという間。

御礼のご挨拶をして、私達だけ会場を後にする。この後、後輩達が内緒でしてくれた

イベントも知らず、駅前のタクシーにタキシードとドレス姿で乗り込んで、目黒通り

を一路八芳園へ。

到着するや衣装室へ。本来なら2時間かかる和装の支度を、「お色直しバージョン」

で60分で仕上げてもらったのは、さすが職人芸。髪型はまぁカツラとしても、化粧

も完全に落とさず上塗りで和風にして、ドレスから振袖に着替えて早変わり。

このお色直しタイムに、新婦のみ軽食とジュースのサービス。嬉しい。まぁ私は、

完食とまでいかないものの、披露宴も食事は結構楽しみましたが…。

16:20　披露宴

色々心配していたものの、定刻に披露宴開始。会場の方のアドバイスもあって、ここで腕時計と離れることに。ここでも特に司会を設けず、新郎新婦で挨拶をした後は、

親族でのゆったり会食の時間を。

18:20　披露宴終了

両親へのプレゼント、新郎父と私達の挨拶を最後に終了した披露宴。着替えた頃は、

少し暗くなっていて。衣装を返送する手続きを終えて、やっと完了…。

19:30　品川駅新幹線ホームにて両親見送り

この後、うっかり母親に預けっぱなしだったデジカメを引き取りに行ったりして、

結局、区役所に到着したのは22時。長くてあっという間の一日。<了>

おまけコラム⑤　まんじゅう入刀

『とらや』謹製「蓬が嶋」は、小饅頭がたくさん入っている縁起物。

ケーキの代わりに入刀したら、思いのほか好評（笑）。饅頭ひとつ

驚きの九千円ですが、さすがとらや。小さく切り分けても上品な

甘さが絶妙なバランス。「武藤」の オリジナル焼印入りをお願い

して。（切ると文字がバラバラになるのは微妙だったけど）